赤い羽根共同募金助成事業
高知市こども劇場創立50年記念特別公演
「茂山狂言へ!そろりとまいろう!!」
魅力と見どころを語る!(1)

(特非)高知市こども劇場主催・(公財)高知県文化財団共催
特別公演「茂山狂言へ!そろりとまいろう!!」
11月14日(土) 高知県立美術館 能楽堂
昼の部:主に小学生以上向け「入門編」15:00開演(4歳から入場可)
夜の部
:主に中学生以上向け「中級編」18:30開演(小学生から入場可)
入場料:おとな3,000円・子ども1,000円(4歳から高校生)

2020年11月14日(土) 高知県立美術館能楽堂にて、茂山狂言を招き、子どもからおとなまで楽しめる本格狂言の昼夜公演を行います!

開場は開演の30分前です。
昼の部は休憩なし65分、夜の部は休憩込みで90分が公演時間となっています。
託児があります。(6か月~未就学児・ひとり1回500円・要予約・定員有)
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、座席数を縮小しています。

茂山狂言の魅力

茂山千五郎家は、江戸時代初期から続く狂言大蔵流の名門。古くは井伊直弼に召し抱えられた記録もあります。
江戸時代の終わり頃まで特権階級の文化であった能楽(能と狂言)は、時が明治に変わっても保守的な風潮が強く、庶民には馴染みのない文化でした。いろいろな考えを持つ流派がある中、その時代から茂山千五郎家は人々に気軽に狂言を楽しんでもらおうと、どのような小さな集会にも馳せ参じ、周りに何を言われようとも狂言を上演し続けました。
そんな茂山千五郎家の茂山狂言と高知市こども劇場の出会いは1981年。故・二世千之丞氏との出会いが始まりでした。個性的な狂言師の活躍などを追い風に、今でこそ老いも若きにも浸透した狂言ですが、当時はまだ子ども向けに狂言を上演する団体は少なく、「子どもたちに本物を見せたい!」と願っていた私たちと、「分け隔てなく狂言をたくさんの人々に愛される文化にしたい」と活動し続けてきた茂山狂言との出会いは、必然の出会いなのでした。私たち高知市こども劇場にとって、茂山狂言は特別な存在です。
茂山狂言の魅力は、人々に寄り添い、万人に届く感覚を積み上げてきたことです。

茂山千五郎家のお豆腐主義
京都には「おかずにつまれば豆腐にせい」という言葉があり、それにかけて「余興に困れば茂山の狂言にしとけ」と言われるようになりました。
それは、狂言などの芸能が当時はまだ上流階級のたしなみであったところを、十世千五郎正重(以下、二世千作)が「皆さんが喜んでくださるのなら」と、どこへでも馳せ参じ、狂言を行ったことが始まりでした。その姿勢を「茂山の狂言は我々のやっている特別な芸能文化ではなく、どこの家の食卓にも上がる豆腐のような安い奴らや 」と同業者から揶揄されることもありました。
しかし、二世千作は「お豆腐で結構。豆腐自体高価でも上等でもないが、味つけによって高級な味にもなれば、庶民の味にもなる。お豆腐のようにどんな所でも喜んでいただける狂言を演じればよい。より美味しいお豆腐になることに努力すればよい 。」と悪口を逆手にとって言ったのでした。
その精神は、今も茂山千五郎家にしっかりと根付いています。
【参考文献:茂山宗彦・茂山逸平(2001)『 茂山宗彦 茂山逸平と狂言へ行こう』旬報社. 】

今回の公演のみどころ

昼夜公演それぞれに、対象を分けたプログラムを展開します。江戸時代から続く茂山狂言の実力を、とくとご堪能あれ!

昼の部「入門編」
狂言の特徴や劇中で使われる言葉、しぐさなどを楽しく解説し、初めて狂言を観る方にも親しみやすいプログラムとなっています。小学校の教科書にも紹介される「 附子(ぶす) 」を初め、馴染みやすい2つの演目を鑑賞します。ようこそ!狂言の世界へ!

  • 附子(ぶす)
    用事に出かける主人が太郎冠者と次郎冠者に留守番を言いつけます。「この中には附子という猛毒が入っているから注意せよ」と。しかし中身は砂糖。さて、二人はどうするでしょう。
    【出演者】太郎冠者:茂山千之丞 主人:井口竜也 次郎冠者:茂山あきら
  • 蝸牛(かぎゅう)
    主人に言われて蝸牛(かたつむり)を探しに藪に来た太郎冠者。実は蝸牛がどんなものか知りません。藪で休んでいた山伏を蝸牛と勘違いし、連れて行こうとしますが…。
    【出演者】山伏:茂山逸平 主人:丸石やすし 太郎冠者:島田洋海

夜の部「中級編」
高知市こども劇場の人気投票で上位になった見応えのある演目を、どっぷり楽しみます!いざ、狂言の世界へ!

  • 因幡堂(いなばどう)
    大酒飲みで家事もせず時に自分をいびる悪妻を離縁した夫。新しい妻をめとるため祈願に因幡堂を訪れます。夢のお告げ通り新しい妻をめとったが実は離縁したもとの妻でした。その狼狽ぶり。
    【出演者】夫:茂山あきら 女房:島田洋海
  • 二人袴(ふたりばかま)
    結婚先へ一人で行くのが恥ずかしい聟(むこ)が兄に家の門前まで付き添ってもらいます。が、その家の太郎冠者に見つかってしまい、そろって座敷にあがることに。袴が一枚しかないため二人で代わる代わるはきかえる羽目になってしまいます。
    【出演者】聟:茂山千之丞 舅:丸石やすし 太郎冠者:井口竜也 兄:茂山逸平
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創立50周年記念
キャラクター
ミル王子

創立50年記念特別公演「茂山狂言へ!そろりとまいろう」を実現するため、2020年1月から3月まで赤い羽根共同募金の地域テーマ型募金に取り組みました。「子どもと文化と地域をつなぐ魅力ある舞台公演を高知に迎えよう」というテ-マです。たくさんの方に募金協力いただき、目標額を大きく上回る募金額を集めることができました。
本当にありがとうございました。

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