2023年１２月８日(金)11:00～旧ZUMZUMホールにて、智内威雄が贈る乳幼児・おやこのための 『やわらかコンサート』の上演がありました。
このコンサートは、0歳〜２歳の乳幼児親子が楽しめように作られた優しい演目です。
智内さんの上のお子さんが3歳の時に、子どもと一緒に楽しめるようにとの思いから作られたものです。
打ち合わせの時に、「参加者の年齢層や時間帯によって雰囲気が違う。今日はお昼前だから寝付かせのためのつもりで聞いてもらえれば」、と智内さん。他にも参加者やスタッフ達の気持ちに寄り添った様々な心配りの数々に、沢山の人に音楽・芸術に親しんで欲しいという気持ちが伝わってきました。
プログラムは３つに分かれていて、最初は柔らかく静かな曲の演奏、次にピアノの音の響きに親しむ為のワークショップ、最後は絵本の朗読と演奏でした。
乳幼児達も柔らかく優しいピアノの音色に惹き込まれ、リラックスして落ち着いて聴いていました。
ちいさいひとが飽きる間もないプログラムの構成はさすがで、ワークショップでは音の振動を感じるために、演奏中のピアノの下に入って、グランドピアノの音の拡がりを感じました。その時に戸惑う赤ちゃんも居るそうですがこの日は皆、好奇心旺盛で楽しんでいました。
足でペダルを踏んで響かせる事は音自体が少ない左手でのピアノの演奏の要だそうです。クラシック音楽を好きでない人は音の始まりを聞く人、好きな人は音の終わり（余韻）を聴く人だそうです。
最後は、スタッフによる絵本『あおくんときいろちゃん』の読み聞かせに合わせた素敵なピアノの音とのコラボで、会場全体が聴き入っていました。
アンコールでは『星めぐりの歌』(作詞/作曲：宮沢賢治)のゆったりした曲に合わせ皆が仰向きに寝転がり、プラネタリウムのように天井を見つめたり目を閉じたり、思い思いの方法で音の響きに身を委ねました。
心を洗われるような真っ直ぐな音色におとなも子どもも癒やされ、その後の子どもたちのまどろみは心地よいものになったことでしょう。
音楽の素晴らしさを存分に感じる素敵なプログラムでした。
子どもの舞台研究部 S.K
